エロと風俗をクソ真面目に学問する。

　私の新宿二丁目デビューは33歳です。遅咲きです（笑）。それも一度しか行ったことがありません。一度行っただけでも他とは違う雰囲気を体験できました。

　友人に連れられて行ったのですが、最初は不安でした。私はゲイじゃありません。つまりノンケです。ノンケの男性なんておよびではないのではないかと思ったのです。友人いわく「そんなのは関係ない」とのことでした。町を歩いているだけで男からナンパされ、一人で歩いていたら複数の男にレイプされるなんてことはまずありえない、と言ってました。それはちょっと言い過ぎだと思いましたが、とにかく何事も経験ですから行ってみることにしました。

　思い込みがあったからでしょうか。そんなことはないとわかっていながらも、見かける男性全員がゲイに見えました。ある男性グループはすれ違いざまに「ノンケとなんか遊んでらんねえよ」と会話してました。自販機の前に立っていたホスト風のイケメン男性ににっこりと笑顔で目配せされたときは「これが色目を使われるということか」と思いました。

　これだけでも十分にいつもとは違う体験でした。

　二丁目には出会いを求めるゲイが集まる公園もあります。友人と二人でそこにも行ってみました。「ボクと君が一緒にいればカップルに思われるだけだから心配ない」という言葉にちょっと安心する自分がいました。夜も9時ごろでしょうか。二人で公園内でぶらぶらしていると、視線を感じました。一人の男性がこちらをじーっと見つめていました。目を逸らしてまたちょっと歩き、再びその男性を見るとまだ私を見つめていました。友人に聞いてみたら「君は気に入られたかな」とのこと。

　いろんな意味で新鮮でした。