エロと風俗をクソ真面目に学問する。

　自分が履いているパンツを食い込ませてもらう。相手が履いているパンティも思い切り食い込ませる。どちらがより深く食い込ませられるかを競い合いたい。

　こんな珍妙なルールの勝負をしたがるお客様がいました。命名するならば「食い込み相撲」とでもいうのでしょうか。ちょうど相撲をとるときのようにお互いのパンティの左右を握り合い、上に引き上げてやるのです。

　もちろん風俗店のお客様ですから、対峙しているのは男と女です。力が強いのは男のほうですから、やっぱり勝つのは男です。女性のほうは思い切りパンティを食い込まされて負けます。負けたからといって別にどうなることもありません。お客様はそういう勝負をするのが楽しくてたまらないのでしょう。

　パンティというのは薄いです。食い込み相撲をしているとパンティが細い紐になっておまんこの表面に強く擦りつけられるかたちになります。ちょっとあとで、お客様と別れたあとで痛みを感じてしまうこともあります。前にどこかのコラムで書いたと思いますが、いわゆる「鉄マン女」ならばなんともありません。一方で、敏感なあそこを持つ女だとすぐに痛みを生じてしまいます。

　それでもなかなかいいお客様でした。何しろプレイはその相撲だけなのです。一般的な性的サービスは一切ありません。フェラもキスもしなくていいのですから、かなり楽だったはずです。

　そもそもそのお客様はなぜそんなに食い込みをしたがるのか。女性が質問してみたことがあったらしいのですが、「わからない」が答えだったそうです。それでいいのです。わからないのが当然なのですから。エロいことを完全に理解する必要はありません。理解できないから楽しいのかもしれない、と近頃考えます。